米大手運送会社UPSとドラッグストアチェーンCVSは、米国フロリダ州にある高齢者居住地域を対象にドローンを使って処方薬を届けるサービスを開始しました。
UPSとCVSは昨年提携を結んでおり、すでに昨年11月に初の処方薬配達サービスを実施しています。今回はそのサービスをフロリダ州にある13万5000人超が暮らす米国最大の高齢者専用居住地域「The Villages」で提供します。温度管理が必要な医薬品の配達や同日配達・即配にも対応するとのことです。
こちらのサービスを利用することで、新型コロナウイルスに感染するリスクにさらされずに処方薬を受け取ることが可能となります。
参考: UPSとCVSがドローンで高齢者居住地域に処方薬を配達、新型コロナのリスク回避に貢献(TECHABLE 2020/4/28)
https://techable.jp/archives/122907
新型コロナウイルスが流行している現在、日本でもオンライン診療やオンライン服薬指導で病院や薬局に行かずに薬を受け取ることが可能となっていますが、配達を受け取る際には人との接触が生まれてしまいます。新型コロナウイルスを広めないためには、できるだけ人との接触を減らすことが重要なことなので、薬の配達をドローンで行うことは有効な手段と言えそうです。
「さすがアメリカは進んでいるな~」と思いましたが、日本でも処方薬をドローンで配達する試みは始まっており、2017年愛知県で処方薬をドローンで配達する「ドローン薬局プロジェクト」が始動しています。実際に配達実験も行われ、片道3㎞の距離の配達でしたが、すべて順調で一切の問題も出なかったとのことです。しかし、実現には多くの法規制をクリアしていかなければならず、まだ実用化には至っていないようです。
新型コロナウイルスの流行下では特に、この「ドローン薬局プロジェクト」の実現は多くの方の助けになりそうです。
参考:
ドローン利用で薬を空から配達、愛知県でサービス開始(ドローンニュース 2017/11/2)
https://drone-school-navi.com/dronenews_column/news/wa201711021/
空から薬を配達「ドローン薬局プロジェクト」が愛知で始動 その狙いは?(YAHOO! ニュース 2017/10/6)
https://news.yahoo.co.jp/articles/21f5d83d7176fe2c0fc6021d9dac9662554169ec
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