厚生労働省は、新型コロナウイルスの治療薬候補のアビガンについて、今月中に治療薬として承認するため、手続きを大幅に短縮して審査を進める方針を示しました。
アビガンは研究の一環として4日までに国内で約3000人の患者に投与されていますが、まだ結果はまとまっておらず、先日特例承認が決まったレムデシビルのように特例承認を適用することもできません。厚生労働省は通常1年ほどかかる承認の手続きを大幅に短縮して審査を進めるとのことです。
アビガンは妊婦が服用した際の副作用の可能性が指摘されていることもあり、審査期間は可能な限り短くするが、副作用や用量などを慎重に検討して判断するとしています。
参考: アビガン 新型コロナ治療薬承認へ 手続き大幅短縮で審査方針(NHK 2020/5/4)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200504/k10012417731000.html
エボラ出血熱治療薬のレムデシビルがアメリカで緊急使用が認められたことを受けて、日本でもまもなく特例承認がおりる見込みとなっていますが、アビガンも承認手続きを大幅短縮して今月中に承認される見通しとなりました。
レムデシビルは重症患者向け、アビガンは軽症・中等症患者向けとのことで、承認された後は症状の重症度や妊娠の有無などで、使い分ける形になるでしょうか。
アビガンはすでに備蓄分もあるため、承認がおりれば、医療機関への供給もスムーズに進むことが見込めそうです。
治療薬が承認されることで、新型コロナウイルス流行の風向きが変わるかもしれません。今後の報道にも注目していきたいですね。
参考: 新型コロナ治療薬となるか「レムデシビル」…感染症専門医に聞く「スピード承認や副作用は大丈夫?」(メーテレ2020/5/4)
https://www.nagoyatv.com/news/?id=000873
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