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インフルエンザ異常行動で死亡4人、10代が最多

インフルエンザ異常行動で死亡4人、10代が最多

 

厚生労働省によると去年9月以降の1年間に、インフルエンザを発症して治療薬を服用したあとに、突然走り出したり、高いところから飛び降りたりするなどの異常行動を起こした人が42人確認され、このうち4人が、飛び降りたり側溝に落ちるなどして死亡していたことがわかりました。
異常行動をおこした人を年齢別に見ると10代が最も多く15人、10歳未満が11人と、子どもが特に多くなっています。薬別では、タミフルが19人、新しい治療薬のゾフルーザが16人、リレンザが4人、イナビルが3人でした。 厚生労働省は「治療薬を服用していない患者も異常行動を起こすことがあり、薬との因果関係は不明」としたうえで「インフルエンザの患者は、家族など周囲の人が注意深く経過を観察してほしい。」と呼びかけています。発熱2日目までに異常行動が起きることが多く、特に注意が必要ということです。

参考:インフル異常行動 10代最多 死亡4人 “薬との関係不明”(2019年10月29日 NHK NEWS WEB)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191029/k10012155421000.html

 

インフルエンザでの異常行動は以前より問題視されていますね。異常行動と薬の関係性については検討されていますが、薬を飲んでいない場合にも異常行動がみられることもあり、いまだはっきりしていません。

投薬時に異常行動の注意喚起は行うことが重要となりますが、薬の服用を妨げることのないような言い方にしなければならないところが難しいところです。やはり「薬との因果関係は不明」というところを強調して伝えることが必要でしょう。また、異常行動は小児を中心に報告例が多いインフルエンザ脳症の初期症状として現れることもあるため、異常行動が起きた場合は再受診するように伝えることも重要です。

今季はインフルエンザの流行が例年より早いため、異常行動の注意喚起の仕方のほか、インフルエンザ患者様の対応方法などについても早めに確認しておくようにしましょう。

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