“全ての人に感謝と満足を”
これは(株)リブオーク代表取締役立田氏が独立する際に心に誓った言葉です。自分一人でだけでは仕事はできない。患者さんはもちろん、従業員や協力会社、家族がいるからこそ仕事ができるようになる。そしてその人々に感謝を忘れてはいけない。この気持ちを心に、日々邁進する立田氏に、事業内容や展望、採用についてお話を伺いました。
近隣住民に愛される店舗。職場環境の満足度向上にも勤しむ
父、母、妻は薬剤師。そしてお子様も薬学部に通うという、まさに薬剤師一家の立田氏。薬剤師として働き始めた時からいずれは独立しようと考えていました。様々な条件が整い、独立したのは2014年。前職からの暖簾分けという形で東京・住吉の商店街の一角にひなた薬局を開設しました。現在は外来調剤の他に個人在宅も行なっており、地元住民に愛される店舗となっています。
立田氏「平均処方箋枚数は70枚。在宅医療に関しては外来できてくださる患者様がそのまま在宅に移行するケースや、医師や介護ステーションからの依頼で利用してくださるケースなどがあります。少し前に増員を行いました。これによりお休みが取りやすく、シフトも柔軟になりました。患者さんに十分なケアをするためにも必要な増員だったと考えています。」
<1日の業務の流れ>
8:45~13:00 | 調剤・監査・投薬が主となります。 調剤薬局事務メンバーがそれ以外はサポートいたします。 |
13:00~14:00 | 昼休憩 |
14:00~19:30 | 調剤・監査・投薬が主となります。 調剤薬局事務メンバーがそれ以外はサポートいたします。 |
この他にも社員旅行や食事会を実施するなど、従業員の就労満足度を重視した経営をする立田氏。働く上での当社の魅力は、経営者との距離だと言います。働く中で家庭環境の変化などが出てきた場合は、気軽に相談ができる体制を取っており、なるべく社員のニーズに応えるよう努力をしているそうです。現在、出産・育児休暇を取っている社員がいます。
教育制度や研修制度に関しては月1回の接遇研修の他に、会社側が必要だと考えるタイミングで適宜研修を実施しています。2017年には登録販売資格取得のための内部研修を行いました。
その他には、業務に関係するものなら、自身で必要と考える研修を受講することもでき、その場合は受講料の一部を会社で負担する制度をとっています。
立田氏「薬局というのは閉鎖的です。だからこそ内部、外部問わず研修を行うことで従業員に気づきを与えたいと思っています。自ら考え、自ら行動する。これを習慣化して、仕事や人生にプラスに働いてほしいと願っています。」
採用のポイント:何よりも人柄を重視
当社では人柄を重視した採用を行っています。人の話を聞き的確に回答できるか、人を気遣うことができるかという所を見ているそうです。この点は、患者の中でも年配の方が多いため、地域柄重視しています。
立田氏「 “後の先を取れる人”これは、私が今まで出会った中で一番優秀だと感じた人です。察する力、対応力。そんな力を持った方と共に仕事をしたいですね。薬剤師としての経験は正直気にしていません。業務は入社してから覚えれば良いので。」
面接回数は1回。代表取締役の他に同じ職種の従業員もできる限り同席して面接を行います。面接での質問項目は転職理由などの基本的な質問の他に、「当社を知っているか、どんな会社か確認しているか」「3年後、10年後はどんな風になっていたいか」などを聞いています。理路整然と説明できるか、質問に対して理由付けができているかなどを見ているそうです。
立田氏「決まった質問項目を聞くのではなく、雑談をする中でその方の思考を把握するようにしていますね。緊張をしないような雰囲気を作るように努めています。」
攻めすぎず、守りすぎない堅実な経営を目指す
当社の展望としては、診療報酬改定などの影響をみながら出店数を増やしていくことを考えているそうです。
立田氏「おかげ様で黒字経営が続いています。来年は診療報酬改定の年。年々、調剤薬局への風当たりが強くなっていることもありますので、タイミングを見計らいながら組織の拡大をしていきたいと思っています。」
この他にも、在宅医療の充実を図るため管理栄養士の採用も視野に入れています。また、処方箋がなくても地域住民が来店してくれるように健康促進イベントの開催なども考えているそうです。
立田氏「従業員との対話にも力をいれていきたいですね。患者さんと同じくらい大切な存在ですから。それぞれの家庭の事情に合った働き方ができるようにサポートしていきたいです。」
コンサルタントの目線
ファ―マキャリアコンサルタントの小滝です。
当社は都内に1店舗を展開する外来調剤メインの薬局です。
社名である「リブオーク(LIVE-OAK)」の由来は『樫の木(常緑樹)』からきています。樫の木は、固く燃えにくい性質を持っており、古くから防風林・防災林として利用されてきました。また木材としては、その硬さから、耐久性に優れ、橋や枕木、敷居などに使われています。そして樫の木はどんぐりを生む、女性を象徴した樹木でもあります。樫の木のように目立たずともしっかりと人々の生活を支え、社会へ貢献したい。そして、女性にやさしい会社にしたいという願いを込め「リブオーク(LIVE-OAK)」と命名したそうです。
当社は会社名の通り、地域の人々に愛される会社である同時に、小規模な分、経営者との距離が近く相談しやすく、女性にやさしい環境となっています。
今回、取材をお受けいただいた立田氏は、記事にもあるように薬剤師の家系の方。時代と共に変わりゆく薬剤師の役割を深く理解しており、“社会に何を求められているのか”を常に意識しながら経営を行っています。
私は立田氏の常に自分の周りの人のことを考えているという姿勢にとても感銘を受けました。自分一人では何もできない、だからこそ自分を助けてくれる人々を大切にしたい。言葉では誰でも言えることですが、行動に移すことはなかなか大変です。それを確実に行動に移していることを知った時、この点は当社の魅力の一つだと感じました。
小規模の組織で働くメリットは経営者との距離が近い他にも、やる気とチャンスさえあれば様々な業務に携われることなどが挙げられます。どんなキャリアを歩みたいかにもよりますが、裁量のある仕事をしたい、自分の可能性を広げたいという方はぜひご検討いただければと思います。
(株)リブオークのデータ
●株式会社リブオーク (2019年11月現在) |