世界保健機関(WHO)は、新型コロナウイルス感染者や感染が疑われる者のイブプロフェン服用について、「控えることを求める勧告はしない」と表明しました。
WHOは、治療に当たっている医師へ調査した結果、通常の副作用以外に症状を悪化させるという報告はなかったとのことです。
17日に報道官が、感染の疑いがある場合はイブプロフェンではなく、アセトアミノフェンの服用を勧めると述べていましたが、事実上修正しました。
参考: 新型コロナ悪化の報告なし WHO、「イブプロフェン」服用への注意修正(時事ドットコム 2020年03月20日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020032000734&g=int
新型コロナウイルスにイブプロフェンを使用すると悪化する可能性があるとのニュースを19日にご紹介したばかりですが、早々と続報が出ましたね。
元々持病等でイブプロフェンやNSAIDsを飲んでいる方も多いと思うので、悪影響はないとの結論が出て本当によかったです。
通常の風邪と思われる軽い症状であれば市販薬で様子をみようと、薬局に買いに来られる方も多いと思いますが、とりあえずは通常通りのご案内で大丈夫そうですね。
尚、
・ 風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方
(解熱剤を飲み続けなければならない方も同様 )
・ 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がある方
は帰国者・接触者相談センターに相談する必要がありますのでご案内しましょう。
また、
・ 高齢者
・ 糖尿病、心不全、呼吸器疾患(COPD 等)の基礎疾患がある方や透析を受けている方
・ 免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている方
・ 妊婦
は、重症化の可能性があるため、4日ではなく2日程度続く時点で帰国者・接触者相談センターに相談する必要があるので注意が必要です。
参考: 新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000596905.pdf